マットレスを選ぶとき、多くの人が「高反発か低反発か」「コイルかウレタンか」「価格」には注目します。しかし、意外と見落とされがちなのがマットレスの厚さです。
「5cmと20cmでは何が違うの?」
「厚ければ厚いほど寝心地は良い?」
「自分には何cmが合っているの?」
このような疑問を持つ方も多いでしょう。
実は、マットレスの厚さは寝姿勢・寝返り・耐久性・体圧分散・睡眠の質に大きく関わります。厚みを間違えると、高級な寝具を購入しても本来の性能を十分に発揮できません。
この記事では、単純に「おすすめは〇cmです」と結論を出すのではなく、なぜ厚さが重要なのかを睡眠科学や寝具の構造から深掘りして解説します。
なぜマットレスの厚さが重要なのか
マットレスの役割は単なるクッションではありません。
睡眠中には
- 体圧を分散する
- 背骨を自然なS字に保つ
- 寝返りをサポートする
- 床からの冷気や熱を遮断する
- 身体への負担を軽減する
という重要な役割があります。
これらの性能を発揮するためには、内部に十分な厚みが必要になります。
つまり厚さとは、「どれだけ身体を支えられる余裕があるか」を表す指標でもあるのです。
マットレスの厚さは大きく4種類に分かれる
一般的な寝具は厚みによって次の4つに分類できます。
① 5~8cm
最も薄いタイプです。
主に
- トッパー
- 三つ折りマットレス
- 敷布団代わり
として使われます。
収納性は非常に優れていますが、体重が重い人では底付き感を感じやすくなります。
毎日長期間使用する寝具としては、人によってはサポート力が不足するケースがあります。
② 9~12cm
一般家庭でも多く使用される厚みです。
ウレタンマットレスでは最も普及しているサイズ帯で、
- 軽量
- 扱いやすい
- 価格が比較的安い
というメリットがあります。
ただし体重80kg以上の方や横向き寝が多い方では、肩や腰への圧力が高くなる場合があります。
③ 15~20cm
現在、多くの高品質マットレスが採用している厚みです。
このクラスになると
- 体圧分散
- 寝返り性能
- 耐久性
のバランスが非常に良くなります。
ホテルや高級寝具メーカーでも採用されることが多く、「迷ったらこの厚み」が一つの目安になります。
④ 20cm以上
高級ホテルやプレミアムモデルに多い厚みです。
内部構造に余裕があるため、
- 多層構造
- 高反発素材
- ポケットコイル
- 高密度ウレタン
などを組み合わせることができます。
その結果、寝心地だけでなく耐久性も高くなります。
一方で
- 重い
- 移動しにくい
- 価格が高い
というデメリットもあります。
厚さと寝返りは密接に関係している
睡眠中、人は一晩に20~30回程度寝返りをするといわれています。
寝返りには
- 血流を維持する
- 同じ部位への圧迫を防ぐ
- 体温調節を行う
- 筋肉をリセットする
という役割があります。
つまり、寝返りは質の高い睡眠に欠かせない自然な動作です。
ここで重要なのがマットレスの厚みです。
薄すぎるマットレスでは寝返りがしにくい理由
例えば5cm程度の薄いマットレスでは、身体が沈み込むというよりも床の硬さを感じながら寝ることになります。
すると肩、腰、お尻など一点に圧力が集中します。圧力が集中すると身体は無意識に筋肉を緊張させます。この状態では寝返りのたびに余計な力が必要になります。朝起きたときに「疲れが残る」「腰が重い」「肩が痛い」と感じる原因になることもあります。
厚ければ寝返りしやすいわけではない
ここで勘違いしやすいポイントがあります。実は厚いマットレスでも、柔らかすぎると寝返りしにくくなります。理由は身体が深く沈み込むためです。
例えば
- 極端な低反発
- 柔らかすぎるフォーム
では身体が包み込まれます。寝心地は良く感じますが、寝返りのたびに身体を持ち上げる必要があります。これでは筋肉への負担が増えてしまいます。
つまり重要なのは厚さ × 反発力 × 体圧分散この3つのバランスなのです。
厚みがあるほど設計の自由度が高くなる
寝具メーカーが20cm前後のマットレスを採用する理由はもう一つあります。
内部設計に余裕ができるからです。
例えば
上層
柔らかい素材で肩や腰を受け止める
中間層
寝返りをサポートする高反発素材
下層
身体全体を支える高密度フォーム
このような三層構造を実現できます。これにより、寝心地とサポート力を両立しやすくなります。
アスリープが厚みにこだわる理由
アスリープでは、単純に「厚い=高級」という考え方ではなく、寝返りのしやすさと体圧分散を両立できる構造を重視しています。
特にファインレボ素材を採用したモデルでは、反発力だけではなく、身体の動きに合わせてしなやかに支える設計が特徴です。
十分な厚みを確保することで、
- 身体をしっかり支える
- 無理なく寝返りできる
- 腰や肩への負担を軽減する
- 長期間性能を維持する
といったメリットを引き出しやすくなります。
厚さだけでなく、内部素材との組み合わせまで考えられているかが、快適な睡眠を実現するポイントです。
体重によって必要な厚さは変わる
同じマットレスでも、50kgの人と90kgの人では沈み込み方がまったく異なります。
そのため、厚さ選びではまず体重を基準に考えることが重要です。
体重50kg未満
比較的軽い体重の方は、マットレスへの荷重が少ないため、10〜15cm程度でも十分なサポート力を得られる場合があります。
ただし、横向き寝が多い場合は肩への圧力が集中しやすいため、ある程度の厚みがあるモデルの方が快適です。
体重50〜80kg
日本人の平均的な体型であれば、15〜20cm前後の厚みが最もバランスが良いでしょう。
この厚みであれば、
- 体圧分散
- 寝返りのしやすさ
- 耐久性
を高いレベルで両立できます。
そのため、多くの寝具メーカーが主力モデルとして採用しています。
体重80kg以上
体重が重い方は、マットレスへの荷重が大きくなるため、薄いマットレスでは底付き感が出やすくなります。
その結果、
- 腰が沈みすぎる
- お尻だけ沈む
- 背骨が曲がる
といった状態になりやすく、睡眠の質を低下させる原因になります。
20cm前後以上の厚みがあるマットレスなら、内部構造に余裕があるため、身体全体を安定して支えることができます。
寝姿勢によっても最適な厚みは異なる
仰向け寝
仰向けでは、
- お尻
- 腰
- 背中
に荷重が集中します。
厚みが不足すると腰だけが沈み込み、腰痛につながることがあります。
一方で適切な厚みがあれば、身体全体を均等に支えられるため、自然な寝姿勢を維持しやすくなります。
横向き寝
横向き寝は最も体圧が集中しやすい姿勢です。
特に
- 肩
- 腰骨
へ強い圧力がかかります。
厚みが足りないマットレスでは肩が圧迫され、
- 腕がしびれる
- 肩が痛い
- 夜中に何度も目が覚める
原因になることがあります。
そのため横向き寝が多い人ほど、厚みのある寝具のメリットを感じやすいでしょう。
うつ伏せ寝
うつ伏せ寝では沈み込み過ぎると腰が反ってしまいます。
厚みよりも反発力とのバランスが重要になります。
適度な厚みと高反発素材を組み合わせたマットレスが向いています。
ベッドフレームか床置きかでも変わる
意外と見落とされるのが使用環境です。同じ15cmでも、ベッドフレームの上と床では感じ方が異なります。
ベッドフレームで使用する場合
ベッドフレームには十分な高さがあるため、15〜25cm程度のマットレスでも快適に使えます。また、厚みがあることで高級感も演出できます。
寝起きもしやすくなるため、腰への負担も軽減されます。
床に直接敷く場合
床置きでは事情が変わります。
厚みだけではなく、
- 通気性
- 湿気対策
も重要になります。
厚すぎるマットレスは立て掛けるのが大変です。逆に薄すぎると底付き感が出ます。
床置きでは10〜15cm程度で、毎日立て掛けられる重さのものが扱いやすいでしょう。
ただし、除湿シートやすのこを併用すると、カビ対策にもなり、マットレスをより長く快適に使用できます。
厚さだけでは耐久性は決まらない
「厚い=長持ち」と考えられがちですが、実際はそう単純ではありません。
耐久性を左右するのは、
- ウレタン密度
- コイル品質
- 素材の反発性能
- 構造設計
などです。
例えば20cmあっても低密度ウレタンだけで構成されているマットレスは、早期にヘタる可能性があります。
反対に、高品質素材を採用した15cmのマットレスなら、長期間快適な寝心地を維持できることもあります。
つまり、厚みは耐久性の一要素であり、素材や構造との組み合わせを確認することが大切です。
厚いマットレスにもデメリットはある
厚みには多くのメリットがありますが、デメリットも理解しておきましょう。
重量が増える
20cmを超えるマットレスは重量が増し、移動やローテーションが大変になります。
一人で持ち上げるのが難しい製品も少なくありません。
シーツ選びが限られる
厚みがあると、一般的なボックスシーツではサイズが合わないことがあります。
購入時には対応するマチの深さも確認しましょう。
ベッドの高さが高くなる
厚いマットレスを高いベッドフレームに載せると、座面が高くなりすぎる場合があります。特に小柄な方や高齢者は、立ち座りのしやすさも考慮して選ぶことが大切です。
価格が高くなりやすい
内部素材が増えるため、一般的には厚いモデルほど価格も高くなります。
ただし、価格だけで判断するのではなく、素材や構造、耐久性とのバランスを見ることが重要です。
マットレスは「厚さ」よりも「設計思想」が重要
近年は、単に厚みを競うのではなく、限られた厚さの中でどれだけ快適な寝心地を実現できるかを追求するメーカーが増えています。
アスリープもその一つです。
ファインレボを採用したマットレスでは、必要以上に身体を沈み込ませることなく、自然な寝返りをサポートする設計を重視しています。
厚みはあくまでも性能を引き出すための要素であり、素材・構造・反発性・体圧分散とのバランスがあってこそ、質の高い睡眠につながります。
【結論】迷ったら15〜20cmがおすすめ
現在販売されている多くの寝具を比較すると、最もバランスが良い厚さは15〜20cm前後です。
その理由は次のとおりです。
- 体圧分散性能が高い
- 寝返りがしやすい
- 腰や肩への負担を軽減できる
- 多くの体型に対応できる
- 耐久性を確保しやすい
- ベッドフレームとの相性が良い
もちろん、厚さだけで寝心地が決まるわけではありませんが、この厚みであれば内部構造に余裕があり、快適な睡眠環境を作りやすくなります。
ケース別おすすめの厚さ
一人暮らし・収納を重視する人
おすすめ:8〜12cm
毎日立て掛けたり、三つ折り収納をするなら軽量モデルが便利です。
ただし、体重が重い方は底付き感が出やすいため注意しましょう。
初めてマットレスを購入する人
おすすめ:15〜18cm
最も失敗が少ない厚みです。
価格と寝心地のバランスが良く、多くの寝具メーカーが採用しています。
腰痛が気になる人
おすすめ:18〜22cm
腰痛だからといって「とにかく硬いマットレス」を選ぶのはおすすめできません。
重要なのは、
- 腰だけ沈まないこと
- 肩も適度に沈むこと
- 寝返りしやすいこと
です。
十分な厚みがあるマットレスは、多層構造によって腰を支えながら肩への圧力も分散しやすくなります。
横向き寝が多い人
おすすめ:18〜23cm
横向き寝では肩への圧力が集中します。
厚みのあるマットレスは肩が自然に沈み込み、首や背骨のラインを保ちやすくなります。
体重80kg以上の人
おすすめ:20cm前後以上
体重が重い方ほど、厚みの恩恵を受けやすくなります。
高密度ウレタンや高品質ポケットコイルなど、しっかり身体を支える構造を選ぶことが重要です。
高齢者の方
おすすめ:15〜20cm
高齢になると筋力が低下し、寝返りの回数が減少しやすくなります。
寝返りをサポートする適度な反発力と厚みを備えたマットレスは、身体への負担を軽減し、快適な睡眠をサポートします。
また、ベッド全体の高さが高くなりすぎないよう、ベッドフレームとの組み合わせも確認しましょう。
「厚さ」だけでは判断してはいけない5つのポイント
厚みは重要ですが、それだけで寝心地を判断するのは危険です。
購入時には、次の5つも必ず確認しましょう。
① 反発力
寝返りのしやすさに大きく影響します。
適度な反発力があるマットレスは、身体が自然に動きやすくなり、睡眠中の余計な力を使わずに寝返りができます。
② 体圧分散性能
肩や腰だけに負担が集中すると、血流が妨げられ、睡眠の質が低下します。
体圧を均等に分散できる構造を選びましょう。
③ 通気性
人は一晩でコップ約1杯分の汗をかくといわれています。
湿気がこもると、
- カビ
- ダニ
- ニオイ
の原因になります。
厚みだけでなく、通気性の高い構造や素材も重要です。
④ 耐久性
毎日使う寝具だからこそ、長く性能を維持できるかは大切です。
価格だけでなく、
- 高密度ウレタン
- 高品質ポケットコイル
- 高耐久素材
などもチェックしましょう。
⑤ メンテナンス性
ローテーションができるか
カバーを洗えるか
通気しやすいか
これらも長期間快適に使うための重要なポイントです。
アスリープが考える理想のマットレスとは
アスリープでは、「厚み」そのものを目的にはしていません。
目指しているのは、質の高い睡眠を毎日続けられる寝具づくりです。
独自素材「ファインレボ」は、高い反発性と柔軟性を兼ね備え、身体の動きに合わせてしなやかに反応します。
これにより、
- 自然な寝返りをサポートする
- 身体への負担を軽減する
- 理想的な寝姿勢を維持する
- 長期間快適な寝心地を保つ
ことを目指しています。
マットレスは毎日6〜8時間以上使用する寝具です。
人生の約3分の1を過ごす場所だからこそ、「価格」や「厚さ」だけではなく、睡眠の質まで考えて選ぶことが大切です。
まとめ
マットレスの厚さは、快適な睡眠を支える重要な要素の一つです。
しかし、「厚ければ良い」「薄ければ悪い」という単純なものではありません。
体型や寝姿勢、使用環境、素材、構造など、さまざまな要素が組み合わさることで、本当に自分に合った寝心地が生まれます。
一般的には15〜20cm程度がバランスに優れ、多くの方におすすめできる厚さですが、最も大切なのは寝返りがしやすく、身体を無理なく支え、自然な寝姿勢を保てることです。
マットレスは毎日の疲れを回復し、明日の健康を支える大切な寝具です。
厚さだけで判断するのではなく、素材や構造、耐久性まで含めて比較し、自分に合った一枚を選びましょう。
そうすることで、睡眠の質が向上し、朝の目覚めや日中のパフォーマンスにも違いを感じられるはずです。
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